そんな、そんなに後悔するくらいなら

教えなきゃよかったのに

莉音を悲しませることなんて、聞きたくなかった


俺は静かに立ち上がった

そんな俺を戸惑うように見たやつら

それを無視して、莉音が出て行った扉に近づき、部屋を出た。

部屋を出た途端に集まる視線

その居心地の悪さに

俺は急ぎ足で倉庫から出た

出たはいいが、

どこに行けばいいのか分からず、

倉庫の周りを歩き始める

すると、小さく、泣き声が聞こえた

それを頼りに歩いていく

「莉音…」

倉庫の裏で声を抑えて泣いている莉音がいた

意を決して、莉音の前に出た