千里side


突然声を荒げて、莉音は悲しそうに俺を見た

その視線に、
「知ってるんですか」と聞かれてるように感じて、

「ああ、大体知ってる」

はっきりと答えると

莉音は、顔を歪めて、
ひどく悲しそうな顔をして
部屋を出て行ってしまった

「莉音!」

莉音が出て行った部屋は、静まり返っていた。

なんで誰も追いかけようとしないんだ!

見ると、部屋にいるやつら全員が似たような表情をしている

追いかけたい、けど、自分たちが行っていいのか。

余計に追い詰めるだけなんじゃないか

そんな表情