淋しがりやの心が泣いた

『クリスマス、淋しかったら店においで?』

『俺、いつでもあの店にいるから。ね?』

 ……嘘つき。
 大嘘だ。行ったらいないじゃないか。

 今日、わざわざお店に行かなければよかった。
 デリとケーキを買って帰って、予定通り映画を見ておけばよかった。
 そうすればこんなに淋しい思いも、悲しい気持ちにもならずに済んだのに。

 もう、どうしてくれるのよ。
 央介くんの顔が、言葉が、頭から離れない。

 私、――― 央介くんが好きなんだ。

 だけど、今更この気持ちに気づくなんて遅すぎる。もう、手遅れだ。

 央介くんはずっと、私にやさしい眼差しを向けてくれていたのに。
 いつだって、好意のような感情を表してくれていたのに。
 それに気づかないふりをして、スルーしてきたのは私のほうだ。

 呆れられて手を離されても仕方がない。なにも言えない。