淋しがりやの心が泣いた

「南ちゃん、もしかして妬いてんの?」

 …………ムカつく!!
 その冗談めかした言い方も、ニヤリとした笑みをかみ殺した顔も、私の表情をわざと覗き込むような仕草も!!

「妬いてるわけないでしょ!」

「はは。そっか、違ったかぁ」

 イライラがマックスな私とは正反対に、央介くんは私の返答を聞くとパっと破顔した。

「私、淋しがりやなの!  淋しいのが大嫌いなだけ!」

「うん。知ってる」

 央介くんの笑った顔に、どんどん困惑の色が乗っていく。

「こんなワガママな女の相手なんかしていられないでしょう? だから今日は帰るの!」

 家に帰ったところで、ひとりぼっちだ。
 淋しいことに変わりはないのかもしれない。
 だけど家ならば、相手をしてもらうのを今か今かと待ったりしなくていい。
 そんな女の姿は惨めだと、さすがに私でもわかるから。