淋しがりやの心が泣いた

 央介くんは私の彼氏でもなんでもない。
 私に独占権があるわけではないのだ。

 それに、お店が忙しいときにずっと私の相手をしてる場合ではない。
 それもわかっているけれど、でも……
 央介くんを待ち続けている自分がいて。

 その姿が、――― すごく滑稽に思えた。

 バカバカしい。私はなにをしにあそこに行ったのだろう。

「南ちゃん!!!」

 立ち止まって夜空を見上げていたら、後ろから私を呼ぶ声がする。
 振り向くと、央介くんが駆け寄って来ていた。

「なんで帰るの?!」

 驚きと焦りの色を隠そうともせず、央介くんが私に詰め寄る。