淋しがりやの心が泣いた

 チラチラと様子を伺うように視線を送れば、央介くん自身もとても楽しそうに笑っていた。
 相手は若い女性客三人だ。嫌なわけがない。
 央介くんだって男なのだから、彼女たちと楽しく話ができるのは、むしろウェルカムなのかもしれない。
 
 ちびちびと口にしていたカクテルが、そろそろ底をつく。 
 空腹だからなにか食べ物をオーダーしようと考えていたけれど、だんだんとそんな気分ではなくなってきた。

 肝心のマスターは忙しそうだし、店内はお客さんでごった返している。
 それに……央介くんだって全然戻ってくる気配がないからつまらない。

 すぐ戻るって言ったくせに。かわいい女の子たちに足止めされている。
 彼ががまんざらでもなさそうなのが気に入らない。

「南ちゃん、新しいカクテル作ろうか。それと、お腹すいてたんだったよね。ガッツリ食べる?」

 最初に頼んだカクテルを飲み干したところで、マスターがそれに気付いて話かけてきたけれど、私は首を横に振り、カウンターの椅子から腰を上げた。