淋しがりやの心が泣いた

「なぁ、南ちゃんが今日愚痴ってた男だけど……なんでそんなのに引っかかったんだよ。オッサンだろ?」

 シンと静まり返った真夜中の街で、央介くんが私の生々しい傷をつつく。

「たしかにそうだけど。でも、ちょっと待った! 引っかかりそうになっただけで、引っかかってはない!!」

「ほんと、そこだけはセーフだったよな。キス止まりでエッチはまだ、ってところ?」

 言われたことがドンピシャで当たっているだけに、なにも言い返せない。
 まだその人とは身体の関係はなかった。それがせめてもの救いかもしれない。
 都合のいい関係になる前に、彼の本性を知った。
 私が遊び相手として手を出されそうになっていると知ったから引き返せた。

「最初は……遊び人には見えなかったの。大人が行くオシャレなお店を知ってて、素敵に見えちゃったんだもん」

「いや、それは遊び人だろ~。遊んでないヤツがそんな店を何軒も知ってるって、そっちのほうが不思議だよ」

「そう……だけど……」