ブルーウィンズ~ラブソング嫌いなボーカリスト~




「俺は広夢や航平があんたを決めたこともあったけど、



音楽室の前で会った時、あんたは他のファンとは違う顔をして



俺たちの見た目じゃなくて、ただ音楽を楽しみたいって顔をしているように見えたから」



とぶっきらぼうに祐くんはそう答えてくれた。



目の前にいる3人はそう言ってくれたけど、あたしにはいまいちピンと来なかった。



でもこれだけは分かった。



"彼らは直感でだけど、あたしのことを認めてくれた"んだと。



音楽なんてピアノがちょっと弾けるくらいで、ただ彼らの歌が



彼らの気取ることなく、素直に音楽を表現するところが好きなだけだから



何を認めてくれたのかも分からないけど、でもそれはゆっくりゆっくり知って行けばいいのかなってあたしはそう思った。