「説明…大丈夫ですか?」
…多分、説明を聞いていなくて大丈夫かということだろう。
『あぁ…なんとかなりますよ…多分』
そう言うと男の人はフッと笑うと
「そうですか。
私は新山昂といいます。
これからよろしくお願いします。」
そう言って私に手を伸ばす。
『春川桜です。
お願いします。』
そう言い少しだけ新山先生の手を握る。
すると新山先生は少し眉を上げると哀れむように私を見る。
「あぁ、春川先生といえば2-2の担任になる方ですか?」
『えぇ。そうですけど。
なにか?』
少し怪訝に思い尋ねると、新山先生は少しためらってからさらに一段と声を低くして
から
「噂で聞いたんですけど…毎年2-2の生徒は問題児だらけって話ですよ。」
そう言って少し迷惑そうに眉をひそめる。
『別に…ここ不良高だからそんなにかわんないんじゃないんですか?』
そう問うと、新山先生はとんでもないというように手と顔を同時にすごい勢いで横にふる。