境界線



関係が始まったのだって、最初は凄く急だった。


新人の歓迎会で悪酔いしてしまった春樹を

唯一シラフだった私が車を走らせ、近くのホテルに泊めた。


そりゃぁドキドキしたけどさ。


でも私はそのまま帰るつもりだった。


「寒い。」


「え?寒い?布団もってこよーか?」


「いらねーよ、

そんなことより一緒に暖まっちゃおうぜ?」



そっからは凄く早かった。


凄く長い幸せな愛をかみしめ、でも絶頂はあっけなくて
どこか寂しい。