「そうだよ!だから私、

傷心なんだから少しは優しくしてよ。」

「誰が傷心だよ、

すぐに彼氏作ろ~!って言ってたクセに。」

「それはぁ~、まぁ…ね?」

私が笑ってごまかすと泰詩はいつものように

少し呆れて私を冷たくあしらう。

「だって…

お姉ちゃんと蒼太くんお似合いだもん。」

「え…」

「邪魔したくないよ…。

二人とも大好きだから私…。」

「そしたら真凛の好きは

どこにいくんだよ…。」

「私の好きは…大丈夫なの。」

「大丈夫?」

「うん、大丈夫なの。」

泰詩が私を見て少し悲しそうな顔をした。

「それに…

私には泰詩がいるしね!」

私がそう言って泰詩の腕をつかんで笑った。

「え…っ。」

泰詩はびっくりした顔で私を見た。

「え?だって泰詩は私の友達でしょ?」

「あ…、うん。」

「だから私…大丈夫なの。」

その時…

泰詩の顔が少し

暗くなったのがわかった。

私と友達なの嬉しくないのかな?

ねぇ、泰詩…

泰詩の一番は私じゃないの?

私は、ずっとそうだったよ。

泰詩はずっと私の一番の友達なんだよ?

泰詩が笑うと私は嬉しいし

泰詩が悲しいと私も悲しい…。

泰詩と一緒にいると胸の奥が弾むの。

いつも

いつも…。

ずっとそうだったよ。