「……」
「………」
急に飛び乗って来た私に泰詩が
驚いた表情で私の顔をただ黙って
見下ろしている。
私は、泰詩の長い睫毛をずっと
見つめていた。
昔から、泰詩の睫毛は長くて
まるで女の子みたいだった。
怒られるから言わなかったけど
可愛くて…そんな泰詩が大好きだった。
沈黙が二人の間に流れる…。
車内には通勤通学の人が乗っていたが
私は他の人なんて全く目に入らなかった。
それくらい泰詩の事をずっと見つめていた。
「…泰詩」
私がやっと泰詩の名前を呼んで
泰詩の顔をまたじっと見ていると
泰詩は私から目を反らすように
電車の窓越しの景色に目をやった。
それでも私は、また名前を呼んだ。
「…泰詩」
「泰詩…」
三度目で泰詩は私の顔を見てくれた。
「……」
ただ黙って、私を見る泰詩…
ドキン、ドキン…私の胸の高鳴りが
泰詩にわかってしまいそうなほど
ドキドキしていた。
「…泰詩…ごめんね…ありがとう。」
私は、泰詩の顔を見上げながら
それだけ言うのが精一杯だった。
「…え?」
泰詩がやっと口を開いて私の事を
見つめている。
「私の隣で…ずっと守ってくれて
助けてくれて…ずっと傍にいてくれて…
ありがとう…
私…今まで…
泰詩に何もしてあげれなくて…
ごめんね…でもね
一緒にいるだけで…私
それだけで嬉しかったの…本当に。」
そう言ってまた泰詩の顔を見ると
私の胸がギュッと締め上げられた…
だって…
あなたはまるで小さな子供みたいに
顔をくしゃくしゃにして
今にも泣き出しそうな顔で私の顔を
じっと見ていたから…。
そして…
小さな声で呟くようにポツリと言った。
「…俺は…」
「…え?」
「いや…何でもない。」
"俺はたぶん間違ってる"
声がかすれてたけど確かにそう聞こえた。
本当はね、もう一度…聞き返したかった。
でも…もうきっと、言わないって
何となくわかったんだ。
だから…
「…泰詩手を出して!」
そう言って泰詩の手を掴んだ。
「………」
急に飛び乗って来た私に泰詩が
驚いた表情で私の顔をただ黙って
見下ろしている。
私は、泰詩の長い睫毛をずっと
見つめていた。
昔から、泰詩の睫毛は長くて
まるで女の子みたいだった。
怒られるから言わなかったけど
可愛くて…そんな泰詩が大好きだった。
沈黙が二人の間に流れる…。
車内には通勤通学の人が乗っていたが
私は他の人なんて全く目に入らなかった。
それくらい泰詩の事をずっと見つめていた。
「…泰詩」
私がやっと泰詩の名前を呼んで
泰詩の顔をまたじっと見ていると
泰詩は私から目を反らすように
電車の窓越しの景色に目をやった。
それでも私は、また名前を呼んだ。
「…泰詩」
「泰詩…」
三度目で泰詩は私の顔を見てくれた。
「……」
ただ黙って、私を見る泰詩…
ドキン、ドキン…私の胸の高鳴りが
泰詩にわかってしまいそうなほど
ドキドキしていた。
「…泰詩…ごめんね…ありがとう。」
私は、泰詩の顔を見上げながら
それだけ言うのが精一杯だった。
「…え?」
泰詩がやっと口を開いて私の事を
見つめている。
「私の隣で…ずっと守ってくれて
助けてくれて…ずっと傍にいてくれて…
ありがとう…
私…今まで…
泰詩に何もしてあげれなくて…
ごめんね…でもね
一緒にいるだけで…私
それだけで嬉しかったの…本当に。」
そう言ってまた泰詩の顔を見ると
私の胸がギュッと締め上げられた…
だって…
あなたはまるで小さな子供みたいに
顔をくしゃくしゃにして
今にも泣き出しそうな顔で私の顔を
じっと見ていたから…。
そして…
小さな声で呟くようにポツリと言った。
「…俺は…」
「…え?」
「いや…何でもない。」
"俺はたぶん間違ってる"
声がかすれてたけど確かにそう聞こえた。
本当はね、もう一度…聞き返したかった。
でも…もうきっと、言わないって
何となくわかったんだ。
だから…
「…泰詩手を出して!」
そう言って泰詩の手を掴んだ。


