僕は、君が好きです。

「えっ…大丈夫かよ…」

辺りが、薄暗いせいでよく見えないが

確かに誰かが転んでいるのがわかった。

「…痛ぁ…っ」

かすかに声も聞こえた。

多分、この声は女の人…?

俺は、少し足早になって、その人影に

近づいて行く。

近づくにつれすぐにその人影が

俺の知っている人のものであることに

気がついた。

「真凛…っ!」

俺の声に振り向いて見上げたその顔は

大好きな君だった…。

「…泰詩」

「何でこんな所で座ってるんだよ…?」

「あのっ、ちょっと…転んじゃって…。」

「知ってる…後ろから見えたっ。」

「えっ…!あ、本当に…?恥ずかしい…。」

「…そんな事より、大丈夫か?」

「うん、大丈夫…じゃあね…。」

そう言って真凛は俺に手を振って見せた。

はぁ?なんだよ…"じゃあね"って…

しかも、手を振って…追い払うみたいに…。

その真凛の態度に少しムッとしたが

かまわず俺は、続けた。

「とりあえず…立てよっ…。」

そう言って俺は、真凛の腕を掴んで

立ち上がらせた。

「あ、本当に大丈夫だから…痛っ。

…痛い…っ。」

真凛はヨロヨロと右足をかばいながら

すぐにまた座り込んでしまった。