「もう…
私の心配はしなくていいから…っ。
私は本当に大丈夫だから…!」
私はそう言って泰詩を見た。
その時の泰詩は…
私の顔をすごく驚いた様子で
大きな瞳をさらに大きくして見ていた。
そして、その瞳の光が少しずつ
暗くなっていくのがわかった。
そんな顔、見たくなかった…。
私の胸が苦しくなる。
「何でだよ…。」
そう一言言うと、泰詩は私から離れて
空いてる席に座った。
もうその表情からは
何にも読み取れなかったけど…
泰詩は私に失望したんだって思った。
"また笑ってほしい"
そう言ってくれた泰詩を
私はまた傷つけたんだよ…。
…裏切ってたのはやっぱり私なんだ。
最初、絵莉ちゃんが泰詩への想いを
打ち明けてくれた時
私は自分の気持ちに嘘をついて裏切った…。
私は誰かを傷つけたくないといいながら
本当はずっと自分が傷つくのが怖くて
絵莉ちゃんに嫌われたくなくて…
ずっと逃げていた…。
そうする事が一番いいって思った。
だってずっと…
自分に自信がなかったから。
…いつもどこかで
絵莉ちゃんに負けてるって感じて…。
この"好き"さえも…
負けてしまってるかもって…思った。
思ったから…
好きって言う事ができなかった。
ずっと言えなかった…。
今日…私は泰詩との大切な思い出を
無くしてしまった。
これから少しずつ…
ゆっくりと音もなく消えていく…。
そして最後には何も無くなる…。
昔の私には戻れない…。
もうあの日々には戻れない…
なら…
全て無くなる前に…
"いっそ壊れてしまえばいい…"。
その方が楽かもしれない…。
こんな嘘つきで臆病者の私はもう
泰詩の前から消えてしまえばいい。
「市ノ瀬…市ノ瀬?」
私を呼ぶ声に気がつくと
絵莉ちゃんはもう電車を降りて
次は渋谷くんが降りる駅に
到着する所だった。
「あ…渋谷くん…。」
「市ノ瀬…大丈夫?ずっと下向いて…
体調悪い?」
渋谷くんが心配そうに私を見ている。
「あ、ごめん…大丈夫だよ。」
私は、少し笑って渋谷くんを見上げた。
その時…少し離れた席に
泰詩と佐伯くんの姿が見えると
すぐに目を反らして窓の外を見た。
暫くして渋谷くんが電車を降りて
私は泰詩達の乗ってる車両から
逃げるように移動した。
車両を変えて
少し気持ちを落ち着けようと車窓を眺めた。
流れる風景も車内の光景もまるで
モノクロのように色褪せて見える。
時間が止まってしまった様な感覚…。
でも…
ずっと心臓の音が鳴り響いている。
泰詩を振り払った手が重い…。
駅に到着するとすぐに電車を降り
ホームから改札まで走った。
ホームに降りた時に
一瞬…佐伯くんの私を呼ぶ声が
聞こえた気がしたけど私は無視して走った。
走って…ずっと走って…走り続けた。
私の心配はしなくていいから…っ。
私は本当に大丈夫だから…!」
私はそう言って泰詩を見た。
その時の泰詩は…
私の顔をすごく驚いた様子で
大きな瞳をさらに大きくして見ていた。
そして、その瞳の光が少しずつ
暗くなっていくのがわかった。
そんな顔、見たくなかった…。
私の胸が苦しくなる。
「何でだよ…。」
そう一言言うと、泰詩は私から離れて
空いてる席に座った。
もうその表情からは
何にも読み取れなかったけど…
泰詩は私に失望したんだって思った。
"また笑ってほしい"
そう言ってくれた泰詩を
私はまた傷つけたんだよ…。
…裏切ってたのはやっぱり私なんだ。
最初、絵莉ちゃんが泰詩への想いを
打ち明けてくれた時
私は自分の気持ちに嘘をついて裏切った…。
私は誰かを傷つけたくないといいながら
本当はずっと自分が傷つくのが怖くて
絵莉ちゃんに嫌われたくなくて…
ずっと逃げていた…。
そうする事が一番いいって思った。
だってずっと…
自分に自信がなかったから。
…いつもどこかで
絵莉ちゃんに負けてるって感じて…。
この"好き"さえも…
負けてしまってるかもって…思った。
思ったから…
好きって言う事ができなかった。
ずっと言えなかった…。
今日…私は泰詩との大切な思い出を
無くしてしまった。
これから少しずつ…
ゆっくりと音もなく消えていく…。
そして最後には何も無くなる…。
昔の私には戻れない…。
もうあの日々には戻れない…
なら…
全て無くなる前に…
"いっそ壊れてしまえばいい…"。
その方が楽かもしれない…。
こんな嘘つきで臆病者の私はもう
泰詩の前から消えてしまえばいい。
「市ノ瀬…市ノ瀬?」
私を呼ぶ声に気がつくと
絵莉ちゃんはもう電車を降りて
次は渋谷くんが降りる駅に
到着する所だった。
「あ…渋谷くん…。」
「市ノ瀬…大丈夫?ずっと下向いて…
体調悪い?」
渋谷くんが心配そうに私を見ている。
「あ、ごめん…大丈夫だよ。」
私は、少し笑って渋谷くんを見上げた。
その時…少し離れた席に
泰詩と佐伯くんの姿が見えると
すぐに目を反らして窓の外を見た。
暫くして渋谷くんが電車を降りて
私は泰詩達の乗ってる車両から
逃げるように移動した。
車両を変えて
少し気持ちを落ち着けようと車窓を眺めた。
流れる風景も車内の光景もまるで
モノクロのように色褪せて見える。
時間が止まってしまった様な感覚…。
でも…
ずっと心臓の音が鳴り響いている。
泰詩を振り払った手が重い…。
駅に到着するとすぐに電車を降り
ホームから改札まで走った。
ホームに降りた時に
一瞬…佐伯くんの私を呼ぶ声が
聞こえた気がしたけど私は無視して走った。
走って…ずっと走って…走り続けた。


