僕は、君が好きです。

「それより見つかった?」

急に渋谷くんの明るい声がする。

「見つからない…暗いから見えないし。」

「そっか…」

私達が話をしていると

「おーい!そこにいるのは誰だ?」

私達の前から懐中電灯の光が近づいてくる。

「今、閉会式だぞ!何してるんだ!」

光がだんだん近くなる。

「やばっ!市ノ瀬っ、行くぞ!」

渋谷くんは私の腕を掴んで走り出す。

私もその後を一生懸命走った。

渋谷くんの後ろを走りながら

前にもこんな風に一緒に走ったのを

思い出していた…。

ハァハァ…

やっとの事で校庭まで行くと

もうすぐ閉会式が終わるところだった。

「─只今をもちまして第32回○△高等学校

○△祭を終わります。」

ドーン、ドーン、ドーン

最後の花火が上がり辺りが明るくなる。

その花火の灯りの一瞬に泰詩の姿が見えた。

泰詩…。

そして次の瞬間、時間が止まった…。

絵莉ちゃん…だ。

泰詩の横には笑って泰詩を見上げている

絵莉ちゃんの姿があった。