僕は、君が好きです。

ガサッ…ガサッ…

見つからない…

あれからもう30分以上探してる。

「落ちたの…ここじゃないのかな?」

もしかして、風で飛ばされたとか…?

ない…。

そうこうしてると辺りも薄暗くなって

よく見えなくなってきた。

それでも、生け垣の中を掻き分けて

探していると

ドーンッ、ドーンッ、ドーン!

急に花火の音が鳴り響いた。

私が空を見上げると

オレンジ色の大きな花火が上がって

それが流れて落ちていくところだった。

「キレイ…。」

本当は泰詩と一緒に見たかったな…。

「ーこれより閉会式を始めます…」

校庭からアナウンスが

微かに聞こえてきて私の手が一瞬止まる。

そして今日の出来事が頭の中に繰り返され

胸が苦しくなった。

私はそれを掻き消す様に

また生け垣の中を探し始める。

その時…

「市ノ瀬っ…!」

私の後ろから急に声がした。

振り返ると、渋谷くんが息を切らして

肩で息をするようにハァハァしている。

「渋谷くん…」

私が渋谷くんを見ると

渋谷くんはまだ苦しそうに

ハァハァと肩で息をしている。

「良かったぁ…!やっと見つけた…

ずっとここで探してたの?

ごめん、遅くなって…

俺…てっきり閉会式にいると思って…。

だから…探してたんだ…

でもどこだかわからなくて…。」