「き、気づいてたの? あたしがいること……」 「まぁな」 「そんな、仕事に夢中であたしのことなんて眼中にないと思ってた……」 「なんでだよ」 あたしのアホ発言に、凪くんは薄く笑った。 その表情にも、あたしはときめいてしまう。 「パソコン見すぎて、疲れてない?」 「っ……少し休もうと思ってたところだ」 パソコンのブルーライトカットのための眼鏡を外すと立ち上がり、彼は軽く目頭を押さえた。 けれど、身を屈めてまたパソコンを少し操作する。