戻るときは逆だ。 ドアを開けたら通った廊下の電気を消して、ドアを閉めて施錠して。 次のドアに移るまでは密室だよな。 その次のドアを開けようとしていた碧の背中に指を滑らせた。 驚いて振り返る。 「髪の毛、ついていました」 持ち上げて見せて、にっこり笑う。 「ありがとうございます」 ばっと体を元に返した。 その様子に宗雅はくすりと笑った。 美しく、しなりそうな感触。 いかがわしい想像をして、最後のドアをくぐる。 「じゃあ、これで」 宗雅はにこやかに笑ってA棟のプロジェクト室に戻った。