夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)



「さあ帰ろう」


誘いに、まだ麗華はためらっていた。


「あの二人の邪魔だろう?」


いえ、私の方が邪魔だと思いました。


引き際を見いだせなくて、碧はその場にたたずんでいた。


「あ、そっか。
 まだ新婚だもんね」


麗華は立ち上がる。


怜士が間髪入れず、麗華の腰に腕を回した。


あ、捕獲だ。


碧がうふふと思うと、怜士とばちりと目が合った。


「碧さん。
 お騒がせいたしました。
 改めてお礼をさせていただきます」

「あ、いえ」


この男を前にはその返答が精いっぱいだ。