夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)



「信用でなくて、こっちに自信がないだけ。
 とことん惚れた女に対して、男ってそういうもんだから。
何度かあなたを諦めて、苦渋をなめたしね。
 最後、あなたの方から飛び込んで来てくれたけど。
 だからこそ、不安になる。
 飛び込んでいく強さは、飛び出ていく強さでもあるから」



麗華は口をつぐんで、しばらく二人は見詰め合っていた。


「仕組んでない?」


麗華の言葉に怜士はため息をついた。


「あなたが相手だったら、仕組んだ方が、よっぽど楽なんだけど」

「どういう意味よ」


麗華がうろんな目で見る。


「言って欲しい?」


怜士が口端で笑った。


「やめとく」

「賢明だな」


麗華の頭をくしゃくしゃとかきまわした。


「それ、やめてっていつも言ってる」

「うん」


どこか怜士は嬉しそうだ。