夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)



「おはよう、ございます」


首だけ曲げて挨拶すると、宗雅は新聞を置いて立ち上がった。


「おはよう」


スウェットパンツにTシャツで歩み寄ってくる姿に、ぞくりとする。


昨晩の続きをしたいかも。


そうじゃなくて。


「ば・・バッグは」


宗雅は立ち止まって、きょとんとした様子で首を少し傾げた。


「バッグ?
 碧さん、どこで落としたの?」


そう言って、にやっと笑った。


いや、それは、たぶん玄関ホールですね。


碧は顔を俯かせてそそくさと宗雅の横を通りすぎた。