夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)



   *


科研の申請と補助金の見直しが連日続く中、宗雅は事務室が静まり返る頃に現れ、作業を手伝ってくれた。


そして当然のように毎晩泊まっていく。


月曜日から始まって、金曜日。


申請も見直しも完了した。


提出が郵送で済むなんて、ここ数年なかったことだ。


いつも締切日の3時ぐらいまで粘り、地下鉄に飛び乗って、提出に行っていた。


感無量で茶封筒を眺める。


「帰りましょう」


宗雅のそっけない声で碧は顔を上げた。


ああ、そっか。


これが終わったということは、お泊りも今日で終わりなのか。


それとも今夜も来ないかな?


金曜日だし。


彼女がいないことはわかったが、色々予定があるかも。


なんせ引く手あまただ。