気を揉みながらも順調に仕事を片付け、時間通りに間に合うと思ったら土壇場に問い合わせが入った。 待ち合わせのデパートまで早足で向かう。 遠目でも、宗雅がもう来ているのはわかった。 目立つ。 それに周囲の人たちの視線が向いている。 近づこうとしている素振りの女性の姿もある。 最後はダッシュだ。 「す、いません」 目の前までくると、息を切らしながら謝った。 「いいですよ。 どうせ先生が来たか、問い合わせが入ったかでしょ。 橘樹さんが走っているの、面白かったし」