遠距離恋愛。
いや、ないない。
頭の中に浮かんだ文字を打ち消す。
留学して、MBAとったら、そのままどこかに赴任になる可能性だってあるんだ。
品行方正を心がけるしかない。
「あれ、ソウ?
外、出たんじゃなかったのか?」
藤井が帰ってきた。
「ええ。
ちょっと学食行って来ます」
だが学食で女子大生の視線の標的になった上、若さの無謀さで写メを撮られ、ひっきりなしに話かけられる。
久々の大学で、こういう状況に嵌まるのを忘れていた。
これだったら藤井の好奇心の餌食になればよかったと、後悔したが後の祭りであった。

