「ありがとうございます」 「どういたしまして」 そうだお代。 碧は紙コップを置くと、引き出しを開けて財布を取り出した。 「いらないですよ」 先に制される。 「でも」 「こういうのを、お金で返されるの嫌いなんで。 違う時、お願いします」 有無を言わせない口調に、碧は財布をしまった。 「ごちそうさまです」 なんとなく小さな声で言うと、宗雅が目を上げた。 くすりと笑う。 「どういたしまして」 よかった。 機嫌を損ねたわけじゃないらしい。