夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)



申し訳ないことをした。


聞きに来たばっかりに、作業につき合わせるなんて。


優しい人だよね。


いやいやこんなことを思ってる場合じゃない。


作業に集中していないと。


見直す時間なんてないんだから、完璧に入力しないと。


再び作業に没頭していると、紙がこすれるような音がした。


顔を上げると、紙袋を手にした宗雅がカウンターをすり抜けて戻ってくる。


「食べましょう。
 そのほうが能率が上がるし」


紙袋から紙コップとサンドウィッチを取り出して手渡された。


3色のドッツが印刷され、パリからやってきたコーヒーショップの名前がプリントしてある。


ここのサンドウィッチはおいしい。


しかも大好きなサーモンのだ。


思わず、頬を緩める。