夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)



「これ、倉庫ですか?」


確かにファイルの居場所は倉庫なのに、碧はうなずいて手を差し出した。


「はい。
 でも鍵がないので、このままいただきます」

「待ってます」


そうなの?


あー、もう。


碧は持たせた上に、待たせるのは言語道断と階段を駆け上がる。


美形の相手なんてするもんじゃない。


無視するつもりが、必要以上に気を回す羽目になる。


鑑賞につきるの一言だ。


そう、こうやって、このぐらいの距離から。


鍵を金庫から引っつかんで駆け戻り、階段を降りながら宗雅を見下ろした。