つぎの日。

『ありがとうございました!』

宿の方々に挨拶をして、後にする。

しとしとと雨が降っていた。

「あーもう、最悪。」
どこからか声がする。

「雨、良くない?」
笑顔で飛び出す。

「たまにはいいかもね。」
そう言って春花が続いてきた。

続けてほかのみんなもやってくる。
そこにあるのはみんなの笑顔。

なんだ、これで良かったんだ。

また雨が好きになった。