驚いた表情の翔ちゃん。

｢それってつまり、瑛星さん？のこと、好きじゃないってこと？｣

｢うん。｣

翔ちゃんはあまりあたしの言葉で驚かない。

というより、お見通しだから驚くようなことがないのだ。


もう一口紅茶を飲んだ翔ちゃんが、少し難しい顔をした。

そしてあたしの何十倍も知識の詰まった頭をフル回転させているようだ。

何度か紅茶を口にして、飲み干した翔ちゃんが

｢それって、“大切な友達”を失いたくないってことじゃないかな。

でも、告白されているし、そのことを伝えても、また彼を傷つける。
はたまた伝えずに仲良くしてると、思わせぶりな態度になってしまう。
だからといって縁を切るのは一番嫌だ。

...とまぁ、こんなところ？｣

翔ちゃん、すごい。

あたしのきもちをピタリと当てる。

あたしよりあたしの気持ちわかってるってどういうこと？