言いたいことは沢山あるのに、何から話せばいいのかわからず言葉が詰まる。

そうして声はいっこうに出ず、代わりに涙が溢れて止まらない。

「翔ちゃん、翔ちゃん、翔ちゃん!!」

やっと声となった声は、翔ちゃんを呼ぶことしかできなかった。

「なっちゃん....」

涙を堪えたようなつっかえた声であたしを呼び、潰れるほど抱きしめられた。

「ごめん、あたし、やっぱり翔ちゃんが好き。」



好き



やっと言葉に出来た。



返事の代わりに、唇から翔ちゃんの熱が伝わってきた。

優しい。

「もう離さないから」

そう言って、また抱きしめられた。

今度は優しく。





大好き、大好き、大好き

今までも、これからもずっと。