そして、同じホームにいたのは─
「翔ちゃん!」

「あ、なっちゃんだ。なっちゃん雨も好きだもんねー。なっちゃんのそういうプラス思考なところすごく好きだよ。
...ってあれ?元気ない??」

翔ちゃんにはお見通しだ。

「うん、ちょっと喧嘩しちゃって。」

やばい、泣きそう。
そのとき─

ぎゅっ

「泣きそうな顔、してる。
電車来るまでに、泣きやめる?」

「う、ん」
嗚咽がまじる。

電車が来る5分前までにはなんとか泣き止んだ。

そして、反対のホームを見ると
─瑛星がいた。

やってしまった、と思った。