「まさか自分でもな泣くだなんて思ってなかった。」

そう言って、へらっと笑った古賀くん。

古賀くんが夏海を大好きなことも

夏海が古賀くんを大好きなことも

私からすれば、見え透いていて。

確かに瑛星と上手くいって欲しい気持ちはあったけど、瑛星だってこの2人が両思いなことくらい気づいているだろう。

夏海の気持ちに気づいていながら付き合うようなことするやつだったっけ?

それとも、気づいていない?

そんなことありえない。

なにかが、おかしい。

ああでもないこうでもないと考える私を、不思議そうに見る古賀くん。