控え目に甘く、想いは直線的

「でも私、涼さんにまた会いたい」


会ってどうするの? と聞かれてもどうしたいのか自分でも分からないけど、初めて芽生えたこの気持ちを大事にしたい。


「分かった、カズさんに聞いてみる」


柊花は握りしめていたスマホをタップさせて、メッセージを送る。

カズさんの本名は成川和斗(なりかわかずと)といって、涼さんと同い年で同じようにここの大学の卒業生。それと、柊花が10年片想いしている相手でもある。

カズさんは柊花の小学生の時の友達の兄で、その友達の家に行った時に知り合ったそうだ。

小学6年生だった柊花は中学2年カズさんがかっこいいお兄さんに見えたという。同級生とは違い声変わりした声は落ち着いて、実際話してみると楽しくて、優しくて……すぐ恋をしたらしい。

カズさんの彼女になりたいと、1度告白はしたけど「柊花ちゃんはかわいいと思うけど、妹のような感情しかない」と振られた。

きっと自分が幼くて色気かないからダメなんだとそれから背伸びしたファッションをするようになったのだとか。