控え目に甘く、想いは直線的

頭をコツンとされたけど、全然痛くない。要さんを見ると、同じように笑っていた。

この笑顔、好きだな。ずっと見ていたいくらいだけど、見ていることを気付かれると恥ずかしい。まだ緩んでしまう口元を押さえ、外の景色に目を向けた。

もうすっかり暗くなった。

あれ?

また家の方向じゃない。今度はどこに向かっているのだろう。


「要さん、どちらに行こうとしているのですか?」


「俺の家。今日こそ招待するよ」


「えっ?」


ご招待されるんですか……でも、ご招待してもらわなくてもいいのですが……なんてことを言えずに、ただ進んでいく道を見ていた。

緊張する。なんのために私は招待されているのだろう。



「おじゃまします!」


「そんな大きな声を出さなくていいよ。誰もいないから」


涼さんがいると思い、つい声を張り上げてしまった。

涼さんは彼女の家に行っているらしく帰ってくるのは夜中の予定だという。だから、ゆっくりしていいと言われたが、ゆっくり出来そうもない。