控え目に甘く、想いは直線的

姉の服からは安易にデートだと予想できるが、一応訊ねる。姉には1年前から付き合っている人がいて、そろそろプロポーズされたい! と、昨夜もドラマの結婚式シーンをを見ながら言っていた。

そのため、気合いが入っているのかもしれない。私とは違う気合いだ。


「今日はね、映画を見に行ってから、ランチして、そのあとは彼の家でまったりするの。いいでしょ?」


歯磨きしながら喋っていたから、聞き取りにくかったけど、慌てているものの浮かれているのは確かだ。

楽しそうでいいな。私はこれから部長が迎えに来ると思うと、胃が痛くなるなりそうなのに……羨ましい。


「うん、いいね。お姉ちゃん、私の服装、変じゃないかな?」


「んー、ジーンズが夕美らしくないけど、バーベキューならいいと思うよ」


「夕美ー!」


姉と話してると母が大きな声で私を呼ぶ。なんだろう?

返事をしてリビングに行くと、そこになぜか部長がいる。


「ええっ! 何で?」


私を見るなり「おはよう」と部長は右手をあげた。右手をあげる姿なんて初めて見る姿で新鮮だ。それよりも、何でうちにいるの?