「、今なんて……?」
久しぶりに家族が揃った夕食の場。
大きな広間に父と母が隣同士で座り、私は2人の前に座っていた。
少し緊張感のある面持ちでご飯を食べていた中、聞こえた言葉に耳を疑った。
「だから、お前の婚約者が決まった」
相変わらず淡白な父の声。
冷たさを感じるいつもの目は、私を見ずにそう告げた。
「明日からお前は婚約者の屋敷で暮らすことになった」
お箸を持つ手が少しだけ震える。
喉もカラカラに渇いていく気がした。
母は、素知らぬ顔で食事を続けていた。
私が目を丸くして、手を止めてたって気にもしない。
そんな2人を見て思った。
あぁ。
ついに私は見捨てられるんだ、と。
久しぶりに家族が揃った夕食の場。
大きな広間に父と母が隣同士で座り、私は2人の前に座っていた。
少し緊張感のある面持ちでご飯を食べていた中、聞こえた言葉に耳を疑った。
「だから、お前の婚約者が決まった」
相変わらず淡白な父の声。
冷たさを感じるいつもの目は、私を見ずにそう告げた。
「明日からお前は婚約者の屋敷で暮らすことになった」
お箸を持つ手が少しだけ震える。
喉もカラカラに渇いていく気がした。
母は、素知らぬ顔で食事を続けていた。
私が目を丸くして、手を止めてたって気にもしない。
そんな2人を見て思った。
あぁ。
ついに私は見捨てられるんだ、と。