すれ違い、片思い


『今井さんがどうしたの?』



むせる西谷を横目に大和が話の続きを促す。



『亜紀がね、こないだ、下校途中の今井さんを呼び止めて、「西谷に何の用事だったの?」って。』



『ぶはっっ』



吹き出す大和と、俯く西谷。


圭は続けて



『亜紀、鬼だよね?』



『くっくっく、亜紀ちゃん、やっぱ、おもしろいっ!』



大和に頭をポンポンってされる。


でも、西谷のそれとは少し違うんだ。




そんな大和を西谷が睨んでいたとは知らなくて。




『もう、その話、やめよう・・・』



西谷が呟く。


ブーッ、電車の扉が開いた。



『だって、3人とも教えてくれないし。そのせいで私あの日、課題やらされたし!』



『それは別に今井さんのせいじゃないと思うけど?』



圭に言われて、次の言葉を失う・・・



『まぁまぁ、じゃあ、続きは呼び出された本人に聞いてみたら?』



大和がニヤリと西谷を見る。


そしたら西谷は



『うるせっ』



っと手を振り、改札を抜けて自分の家の方へ消えていった。大和をおいて。



『やばっ!じゃあ、俺も帰る。前田、亜紀ちゃん、バイバイ!』


 
大和が西谷を追いかけていった。