すれ違い、片思い


『『お疲れさまでしたぁ』』


裏口から中に向けて挨拶をする。


振り返ると



『お疲れさん!』



私たちのバイトが終わるのを待っていてくれた西谷と大和。


初めの頃は入口前で待っていてくれたんだけど、余りにも中高生に声をかけられるから。


マスターが見かねて裏口で待つように言ってくれたんだ。


で、2人が部活帰りに寄ってくれるときはいつもこうして4人で帰る。


なんだか中学に戻ったみたいで。

私はこの時間が大好きなんだ。



駅に着くとホームに電車が来ていたから慌てて飛び乗る。



『でさっ、こないだ亜紀がさ・・・』



うんっ?私の話?


圭が何の話をするのかわからなかったからそのまま聞くことにする。



『3組の今井さん・・・』



『う゛っ、ゴホッ』



何故か西谷がむせる。電車、そんなに揺れてないけど?



『大丈夫?』



軽く背中を叩く・・・・西谷、また大きくなった、かな?


西谷の背中を叩く自分の手のひらがすごく小さく感じた。