西谷が角を曲がるまで、門の前で見送る。
西谷は一度も振り返らなかったけど、私が見送っている事を知ってるみたいに、角を曲がる手前で左手を上げ、ひらひらっと振った。
『ただいま~っ』
玄関を開けたらお母さんが
『おかえり。今日は遅かったのね。圭ちゃんと一緒だったの?』
『ううん、居残りぃ。制服着替えてくるねっ』
2階の自分の部屋に入り、ベッドになだれ込む。
自分の頭に、自分の左手で《ポンポンっ》ってしてみるけど、西谷がしてくれたのとは全然違って。
あれっ?私なんか変。
身体がぽかぽかしてる。
課題頑張りすぎたから?
そう言えば、さっき、
顔を上げた西谷の顔は、街灯に映し出されたせいか少し赤かったな・・・

