すれ違い、片思い


『功~っ!帰ろ~~ぜっ。』


大和が入り口に立っていた。



『あっ、特進クラスが2人揃った!大和~手伝って!』



大和は一瞬、西谷の手元を見て



『あっ、俺、用事思い出した!悪い、先帰る。あっ、亜紀ちゃん、前田は?』


『先に帰るって帰ったよ?あっ、あっ、まだ走ったら間に合うかも!・・・あ、しまっ・・・た』


慌てて口を抑える。


西谷、気づいたかな?



『亜紀ちゃん、ありがと!じゃ、功も、お先!』



大和は扉を閉め、結構な速さで走って行ってしまった。


大丈夫、だよね?気づいて、ないよね?


そろ~っと西谷に視線を戻すと



『大和、前田が好きなの?』



え~っ、ば、ば、バレた?



『ちがう、ちがう、・・・あ~っ、駅一緒だし、私、ほらっ課題で西谷借りてるからっ、やっ、大和も、圭も1人で帰るの淋しいかな~っと、・・・思って・・・』



一生懸命言い訳をするけど、西谷はクスクス笑ってる。


で、一呼吸して



『俺、知ってるよ?』



なんて笑顔で言うもんだから



『え~っっっ』



声が裏がえってしまいました・・・