あの事件の後、何事も無かったように日々は過ぎていった。
いつの間にか西谷と大和は仲直りしていて。
何が原因なのか2人に聞いても何にも教えてくれない。
もちろん圭に聞いても。
私だけ蚊帳の外。
まっいいか、皆が仲良かったら!
昼休み、いつものように圭達とお弁当を食べていたら
『西谷くん、いますか?』
と他クラスの女子がやってきた。
特進クラスの子かな?
扉近くでお弁当を食べていた男子が
『お~い、功、お客さん!』
西谷を呼ぶ。
『お~』
と返事をして私達の横を通り過ぎざま
『いただきっ!』
・・・私の卵焼きが西谷の胃袋の餌食になった。
西谷を呼び出した女子の顔が赤い。
もう夏だし、暑いのかな?
なんて考えていると
『あの女の子、特進の今井さん。HRは確か3組』
花ちゃんが女の子を見ながら言う。
『告白、かな?』
続けて結衣ちゃんも。
『ふ~ん、告白ねぇ・・・ えっ?告白っ?』
圭を含め、3人の視線が一斉に私に向けられる。
『西谷、かなりモテるんだよ?私が知ってる限りで4月から10人には告られてる』
さらっと圭が言うもんだから良くわからなかった。
『聞こえた?西谷は、も、て、る、の!』
圭の言葉に心臓がツンっとして。
何だろ、ツンって。
まだ教室の扉付近にいると思った西谷は、もうそこにはいなかった。

