すれ違い、片思い


『っていうかさ、西谷、お前、鈍感だろ』



『鈍感?そんな事ないっすよ』



何なんだ。急に。



『いや、鈍感だね。なっ、原田』



さっきまで会話に入ってなかった大和まで引っ張り込む。
しかも大和まで



『鈍感っすね。さすが先輩。よく後輩を見てますw』



俺を鈍感呼ばわり。なんて事言うんだ?仮にもツレだろ?まぁ確かに大和にも鈍感だと言われたことはあるけど。



『だろ?ダテにキャプテンやってねーよw』



『そうっすね』



おいおい、そこで意気投合しないでくれ。



「集合~」


グラウンドから現キャプテンの声が聞こえて、俺たちはグラウンドに駆け出した。






『仕方ない!かわいい後輩の為に一肌脱ぐとするか』



部室から一斉に出て行く部員の声や足音で、川上先輩のつぶやきはかき消された。