すれ違い、片思い


その後の事はほとんど覚えていない。


3年生の教室も、2年生の教室も、順番に見て回ったけど、何も楽しめなくて、圭の言葉も耳に入ってこなかった。



『亜紀ちゃん?お~いっ』



さっきまで遠くで聞こえていた圭の声が低い声に変わる。



目の前に手のひらが見えた。



『亜紀ちゃん?どうしたの?ぼ~っとして』



私の視線を遮っていた手のひらは大和だった。



『あ・・あれっ?圭は?』



ふと我にかえる。



『ふふっ、圭はお化け屋敷の当番だって。圭がいなくなったことも気づかなかったんだ』



『ごめん・・・あとでちゃんと謝るね』



ごめんね、圭。なんだかぼ~っとして、せっかくの文化祭なのに



心の中で謝る。



でも、今は自分が自分じゃないみたいに、何も頭に入ってこない。



ただあるのは



さっきの中庭の光景



女の子と西谷。あと「告白」という言葉・・・