すれ違い、片思い


福島が黙ったからどうしたのか気になって福島の方を見たら



『顔、あか~いっっ』



って。そこまでは普通だったのに


次の一言で空気が一変した。



俺はとっさに



『そりゃ赤くもなるだろ。人の恋愛話、してたら・・・ね?』



って、言ったんだ。



その後福島は貝のように黙り込んでしまった。


電車がホームに入ってきて



『帰ろっか・・・』



とつぶやく福島の声は消えそうで。


電車の中も、駅についても福島は黙ったままだった。


俺は家まで送ると言った。


でもやっぱり断られて・・・・・


福島はそのまま走って行ってしまった・・・・



俺は走って行く福島の背中をずっと見ていた。


理由を考えながら。


黙り込んだ理由は一つしかない。



俺が




『好き』




だと言ったから。


福島に「友達」でいて欲しいと頼んだのに。


俺は自分で言ったお願いを、自らダメにしたんだ。



でも、


「友達」だと思われていても


俺の心は


一度も「友達」だと思ったことはない。


あの入学式の日から・・・・・