夏川は何も言わずあたしの話を聞いていた。


「そして、夏川はあたしに紗紀が好きって事を相談してきた。あたしとあなたは友達だからあたしは夏川が好きでも自分の気持ちを封じ込めてでも協力する必要があった。あたしの我が儘だけれどね、あたしは夏川に想いを伝えて友達という関係が壊れるのが怖かった。だから、あたしは夏川と紗紀の恋愛に手をかしたの。そして、夏川が紗紀に告白した日。紗紀は夏川にあの噴水で告白する予定だった。だからあたしがあえて2人きりにさせようとしてお茶を買ってくるって言ったの。前フリが長すぎたかもしれないけれど、これからがあなたの知りたがってた答え。」


あたしはまた深呼吸をして夏川の目を見てゆっくり話した。


「あたしが先帰った理由は、好きな人が両思いになった所を見たくなかったから。そして泣いてたのはそれが理由。」