ピピピピピピピピッ。
スマホから流れるアラーム音。
「………朝か。」
まだ少しだけ覚醒のしていない身体を無理やりに起こして、のそのそと支度を始める。
………また、あの人がきたんだ。
完璧に閉めたはずのドアが少しだけ開いている。
これはあの人があたしがいるか確認するときの癖。
いつも、何かしらに手をつけても中途半端に終わるあの人の癖。
だから、決まってテーブルの上には………。
「こんなにあっても使わないのに、何考えてるの。」
高校生では使わないような額が置かれている。
「………くだらない。」
小さく呟いた言葉は宙に舞う。
そのお金を財布にしまい、必要なものを持って家を出る。
昨日よりは少しだけ歩く速さを変えて………。
