他の全員も、それにつられて天井を見上げる。


「嘘だろ……」


ルキが呟く。


「信じられない」


春奈が怒りを込めた口調で言った。


「まさか、そんな事あり得る?」


桃乃が混乱した声を上げ「天井が下りてきてる」と、翔吾が言った。


ゆっくりと、けれど確実に狭い部屋の天井が下りてきているのだ。


さっき聞こえて来た音は天井が下がってきている音だ。


「早く投票しないとヤバイみたいだな」


ただ1人、雷だけが楽しそうにそう言ったのだ。


みんなの視線が雷へと向けられる。


こんな状況でヘラヘラと笑っていられるのは普通じゃない。


「お前薬物でもやってんのか」


ルキが威嚇するようにそう言った。


「あぁ、ちょっとくらいはなぁ」


悪びれもせず、そう答える雷。