綺那とてっちゃんも一緒に行けるなら、悠也の事を誘えるだろう。


なんて思っていたけど……


綺那とそんな会話をしてから、一週間以上経ってしまった。

いざ誘うとなると、やっぱり緊張してしまう。

っていうか、中学の時って、どうやって誘ってたっけ?

なんて、考えたりもしたけど、中学の時は、自然と行く話になっていたから、誰が言い出したとか覚えていない。


そして、悠也の事を誘えないまま、気が付けば、お祭りは三日後に迫っていた。


綺那からは


「いい加減、早く誘いなよ」


なんて呆れられていたけど。


その日の部活も終わり、私は着替えて帰る。

部活で仲良い子とは、帰る方向が違うから、私達は校門で別れた。

一人で歩いていると


「おーい!奈緒ぉー!!」


後ろから、私の大好きな人の声が聞こえた。

振り返ると、悠也と陽輝とてっちゃんが私に向かって走って来る。