「別になんとも思わないんじゃない?……ってか、あの服、絶対、私、似合わないよ」


綺那のセンスを疑っている訳じゃないんだけど。

服自体は可愛いよ?

でも、私が着たら、と思うと……

似合わない、絶対!


「大丈夫!絶対、可愛いから!!でも、その前に、お祭りに誘わなきゃ」

「だよねぇ……」


今まで、私は悠也と二人で出掛けるって事はなかった。

そりゃ、たまたま二人になる時はあったけど。

だいたいいつも誰かが一緒にいた。


「二人って、恥ずかしいよ……」


みんなで一緒にいる時は、普通に話せる。

だけど、いざ、二人きりで出掛けるってなったら、恥ずかしいし、緊張して話せなくなりそうだ。


「もし、二人きりが無理なら、私も一緒に行くよ。それに、哲もどうせヒマしてるだろうから、その時は四人で行こうよ」


そう言って、綺那はにこっと笑う。


「綺那、ありがとぉー!!」