「優、本当に気にしなくていいからね?私、どうせ今井クンの前じゃ上手く話せないんだし。」


「ありがと……」


「どっかよってく?」


「あ、じゃあさ、新しくできた………」


どうせ上手く話せない。


目だって合わせられない。


でも…


それでもやっぱり傍にいたくて。


矛盾してるのはわかってるけど、でも、やっぱりもっと話したい。


もっと近づきたい…


もっと…


望めば望む程、
胸が締め付けられるように切なくなるんだ…


「りぃ、早く!!」


「待ってよ!!」


前を歩く優を追いながら、私は胸に手を当ててみた。


規則的に脈うつ心臓は、相変わらず速いままだった。